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2020年1月末から2月にかけて,武漢からのチャーター便の帰国者やクルーズ船ダイヤモンド?プリンセス号での乗客?乗務員から澳门皇冠感染者が報告され,その後4月初旬をピークとした大きな流行となったことは,皆さんご存じのとおりです。この澳门皇冠のために,その後の世界は状況が一変してしまいました。2022年5月10日現在,世界の累計感染者数は5億人を超えました。死者の数は625万人です。世界的な終息はまだ見通せない状況です。このようなコロナ禍で高校時代を過ごした皆さんが大学に入って来られます。これからの社会はどんな時代になるのでしょうか。人口減少,高齢化,デジタルトランスフォーメーション,グローバル化や多極化,地球環境問題など変動性,不確実性,複雑性,曖昧性の時代であり,先行き不透明で予測困難な時代へと入っていきます。そのようなときこそ,新たな価値を創造していく力が必要です。すべての人がお互いを尊重し,誰もが生き生きとした人生を享受することのできる共生社会を目指し,その実現に向けた社会的包摂を推進していかなければなりません。そのような共生社会を実現していくためには,学修者の視点に立ち,誰もがいつでもどこでも,誰とでも自分らしく学ぶことができ,誰一人取り残されず,一人ひとりの可能性が最大限に引き出され,多様な幸せを実現する必要があります。 本学は,「主体的に考え,課題解決に向け行動できる実践力,多様性を尊重する国際感覚や豊かなコミュニケーション能力を身に付け,生涯学び続ける自律的な学修者として,地域創生に貢献できる課題探究型地域創生人材を育成すること」を全学の人材育成目標としています。ポストコロナ期における新たな学びの在り方として,本学の人材育成目標はこれからの社会が求める人材と合致しています。入学者の皆様には,本学でこのような能力を身に付けていただき,卒業後の未来社会で活躍してもらうことを期待しています。
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県立広島大学 学長 森永 力 |